けん化とは、加水分解の一種で、塩基で加水分解することである。
油脂(エステル)の生成は、3価のアルコールであるグリセリンと高級脂肪酸(一般にCが6個以上の鎖状カルボン酸)が反応してできる。この反応の過程でアルコールのOH基から分離したH+と高級脂肪酸のOHがくっつき水がとれる。
その可逆反応が加水分解である。
油脂(エステル)+水 H2O ➡ 高級脂肪酸 + アルコール(グリセリン)
けん化は 水 H2Oのかわりに塩基 NaOHと反応させて酸の塩(脂肪酸塩)を生成すること。
油脂(エステル)+ NaOH ➡ 酸の塩 3RCOONa + アルコール(グリセリン)
この生成した脂肪酸塩がいわゆるせっけんである。せっけんは界面活性剤の一種で、油に溶けやすい親油性と、水に溶けやすい親水性の両方の性質をもっている。同じような性質に、マヨネーズや乳化物(水と油が均一にあざりあったもの)がある。牛乳が乳化物なら生クリームもそうだろうか。
アルコールにも似たような性質があったような。
界面活性剤は興味深いので、もう少し深く調べてみたい。油と水に親しむ性質で油(汚れ)が落ちる仕組みは面白い。さっそく洗濯用洗剤の成分を見てみると、界面活性剤非イオン、アルコール他…と書いてある。
[学習課題]
★酸化還元の復習、塩の種類
★界面活性剤